SOLAKZADE®OPTICIAN

ソラックザーデ・オプティシャン

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 ソラックザーデには眼鏡のすべてがある。創業者の岡本兄弟は、眼鏡の誕生以降の200年分、3万本以上に及ぶ、あらゆる時代、あらゆるジャンルの眼鏡のデッドストックを蒐集している。そしてそれらを制作当時の時代背景や文化、眼鏡そのものの技術やデザインをもとに、世界で初めて体系化し編纂した。我々以上に眼鏡を知るものはそれまで存在しなかった。そしてそれはこれからも我々を超える存在は現れないだろう。

 眼鏡は身体の機能を拡張する道具であり、科学技術や産業の変化を色濃く受け、進化してきた。その一方で人々は古来より眼鏡に精神性を拡張させる装身具、ジュエリーとしての価値を見いだしてきた。たとえば、古代マヤ文明では雨の神の象徴として、権力者は呪術的な意味を持つ眼鏡を身に着けていた。ヨーロッパでは知識の象徴とされ、しばしば時代考証を無視して、いにしえの聖人や偉人の肖像に眼鏡が描かれた。眼鏡が人の表情に与える影響が大きいからこそ、知識や文化、思想の象徴となり、今日に至るまで多種多様なデザインが生み出され続けているのだ。

 あらゆる物語は、まなざしの応酬から始まる。まなざしの累積が歴史を、我々の営みをつくりだしているのだ。コミュニケーションは大抵、互いをまなざすところから始まる。眼鏡は、自分から見える景色を変え、相手からみた顔の印象を変える。眼鏡は、まなざしの応酬に、力強く「介入」するのだ。我々ソラックザーデは、眼鏡のもつ、人の営みが作り出してきた技術と文化いずれもの象徴としての力を信じている。 

 ソラックザーデでは、一人ひとりの内面を探求するための手段として眼鏡を提案している。それは、ヴィンテージアイウェアがもつ、現在の眼鏡が失ってしまった極めて人間らしい魅力を知り尽くした我々にしかできない使命だ。いわば自身のの奥底に眠る力強さや野生を呼び覚ますための、非常に個人的な革命である。階段を降りて来た、あらゆる国、あらゆる年齢、あらゆる性別、あらゆる思想の人々に、それを体験してほしい。

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我々は眼鏡に欠かせない技術を常に探求し、時代や素材ごとに異なる構造、製法をネジの種類に至るまで知り尽している。眼鏡の持つ可能性を拡張することもソラックザーデの使命のひとつなのだ。

入荷したセルフレームの検品では、水分量や酸化度合に厳しい基準を設けている。デッドストックとはいえ、入手したフレームのうち、40-50年代の約半分、60年代の約3割は不合格となる。

 店舗では、最新の機材を使用した視力測定に始まり、レンズを手仕上げで加工、通常の数倍の時間をかけてフィッティングを行う。眼鏡が、一人ひとりの内面を引き出せるよう、万全の状態で提供している。

 そしてソラックザーデで購入された眼鏡は永久に無料で修理される。長年の着用で出た歪みはもちろん、犬に噛まれてしまった眼鏡や、交通事故で粉々になった眼鏡も修復され、現在もその役目を完璧に果たしている。

 その価値を忘れられ、役目を終えようとしていたガラスレンズの需要を復活させたのはソラックザーデだ。傷と経年劣化に強く、重厚な質感と光沢を放つガラスレンズの魅力を伝えるため、デッドストックのガラスレンズの入手に始まり、大阪のレンズメーカーと協力して再興させた。

 実験的な試みにも取り組んでいる。金継ぎでのフレーム修理や、継ぎ目のないレザー巻きカスタム、縁無しフレーム用のレンズのための側面ダイヤモンド鏡面加工など、その取り組みは多岐にわたる。

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