新部門立ち上げに際し、ヴィンテージカーをテーマにしたインスタレーションを、阪急メンズ大阪1階 The Last Store 前で開催いたします。9/7より2週間おきに展示内容を変えながら、10/18まで継続して開催いたします。
展示に使用される3台の名車たちは、いずれも購入可能です。
SOLAKZADE®AUTOMOTIVEは今後、厳選された車両の販売をはじめとして、インスタレーションを含むいくつかのプロジェクトをゆっくりと展開していきます。
【SOLAKZADE®AUTOMOTIVE】
SOLAKZADE®のプロジェクトはすべて、我々の個人的な興味からスタートしています。忘れ去られゆくもの、滅びゆくものの中から美を救い出し、その美を岡本兄弟が自らの手で育てていく。そして世代を越えて、その歓びや豊かさを伝えることを我々の使命としてきました。これまでも、これからも、我々が実践するのは、懐古主義ではない、そして進歩主義でもない、時代を超えて受け継がれるべき本当の豊かさです。
自動車部門のすべては、5年前、SOLAKZADE®の岡本兄弟が、国内屈指のヴィンテージカー専門店である、ヴィンテージ湘南の湯山氏と知り合うところから始まります。彼の紹介で衝動買いした、1964年式メルセデス220SEbは、現在愛車として、岡本兄弟の日常の一部となっています。アイウェア、ジュエリーと同様に、自分達と人生を共にするに相応しい相棒に出会えたのです。
湯山氏の信頼感のあるサポートのもと、この車に乗りはじめて、我々の世界は一変しました。この車に気づいた子どもたちは、その美しさに目をまん丸にして指差して「ママあの車かっこいい!」と跳ねてよろこびます。あるときには、高速道路をゆっくりと流していると、右車線から、いずれもハーレーと白い髭がよく似合う渋い男たちがやってきて、舐めるようにこの車を見回し、左手の親指をさっと立て去っていきました。車と過ごした日常のなかで、幅広い世代の無邪気な笑顔をみてきました。我々だけでなく、車の姿を目にした多くの人を幸せな気持ちにするのだということに、乗って初めて気付かされたのです。
ヴィンテージカーがもつ魅力への理解を深め、その楽しみを知っていくなかで、我々はヴィンテージ湘南の湯山氏と親交を深め、語り合ってきました。彼もまた、我々同様、ヴィンテージカーそれぞれに潜む美意識を重んじ、それと同時に、我々と全く同様の危機感を抱いていたのです。
その危機感とは、乗り手と職人の高齢化によって、ヴィンテージカーに潜む美意識とそれを支える職人技が、いずれも継承されず、潰えてしまうのではないか、というものです。
現在、ガソリンエンジンの規制や自動運転の普及で、これまで育まれてきた走る楽しみや、自動車と過ごす生き方が、大きく変化していこうとしています。最後の砦として、SOLAKZADE®︎だけが取り組めることがあるはずです。車業界の外からやってきた我々だからこそ、新しい視点でヴィンテージカーの世界を切り開くことができると信じています。
我々は、文化的な喪失の危機の中で、失われゆく素晴らしい美意識と職人技を、次の時代に継承することの一助となりたいとねがっています。100年前、それまでの移動手段であった乗馬が、自動車にとって変わられた一方で、貴族の嗜みとしてその文化は現在も継承されているように。ヴィンテージカーの見せる世界には、引き継がれるべき価値があります。
湯山氏は我々の取り組みや、目指す理想に強い理解と共感を示してくれました。そして、SOLAKZADE®とヴィンテージ湘南による力強いパートナーシップで、SOLAKZADE®AUTOMOTIVEを展開することになったのです。
ヴィンテージ湘南がこれまで数々の車から見出してきた美意識。そして、それと重なりを持ちつつも、また違った側面をもつ、SOLAKZADE®の美意識。そのふたつが、お互いを高め合い、ときに矛盾しつつ見せるヴィンテージカーの世界が見せるあたらしい豊かさは、まだ始まったばかりです。
ヴィンテージカーを楽しむにあたって、最も重要なのは信頼です。信頼できる車、信頼できる職人、信頼できる仲間。我々が販売するのは、岡本兄弟を始めとしたSOLAKZADE®のメンバーが自ら所有し、長距離をともに過ごした車種のみに限られます。その車の魅力や欠点(そして欠点こそ、ときに魅力たり得えます)を知り尽くしてこそ、その本質を伝えられると考えています。